天使のいた13月

批評

不可能性としての帰郷についての試論――架空のノスタルジーの臨界点/双川望(二枚貝)

〈目次〉 ・はじめに――本稿の全体像・第一章:「The Future Of Nostalgia」において提示される「ノスタルジア」の起源・第二章:〈修復的ノスタルジー〉と〈省察的ノスタルジー〉・第三章:幻想浮遊系音楽とノスタルジアに...
詩

キス街/水埜青磁

執筆者:水埜青磁リプレイ。リ・プレイ。妙に青っぽい匂いを膝裏からのぼらせて、きみは立つ。弱起する、アウフタクトを待てなかった未明の空気たちよ。我々は透明でない。我々は、未開である。未明にはもうすでに居ない。あなた方は誘拐をこころみる。この...
エッセイ

ネットに息づく天使の断片

執筆者:ペシミ/佐薙概念(@pessimstkohan)一、「人形使い」という受胎告知 『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』の終盤、人形使いは逆光の中、天使を思わせるシルエットとして立ち現れる。草薙素子との融合シーンが「受...
散文詩

シーラカンスの焼死体

執筆者:精神外傷ちゃん  目が覚める。見上げれば開きっぱなしの網戸の外に、燃えるピンクの夕方の空、午後五時を告げる町内アナウンス。ピンポンパンポーン、無気質な女の声は何度も何度もリフレインして、気が狂いそう。まぁそう言って狂ったこと...
絵本

果て、片隅、行き止まり。/星屑

執筆者:星屑(2022年執筆)  ある雪の夜、山奥に一軒の木のお家がありました。あたりは降り積もった雪で幾重もの層をなし、どこまでも真っ白な夜のなかに、ぽつんと光を灯していました。その家からはオーロラが見えました。時折、白い天使が夜...
短歌

甘い蜜の2LDK/中原りんかく

執筆者:中原りんかく前世では双子の犬のわたしたち草原の色に似ていた部屋 爪先を伸ばした範囲が生活生命力のやたらある草 蜜月 おわっても蜜月2みつげツーあるし!数えきれない波へ走った してあげるしてこなかったことぜんぶ手塚...
小説

潮騒ボトル/四流色夜空

著:四流色夜空  だれもいない砂浜で夕陽を見るのが好きだ。  水平線に赤い塊が接して、境界が曖昧になって、海一面が燃えている。黒い影になって鳥たちが飛んでいく。太陽が最後の力を振り絞って景色を染め上げる壮大な光景を眺めていると...
詩

教会/真夏あむ

著者:真夏あむ きみの小さな胸に付着した傷を舐めるのに時間がかかって、タイムカードを押し忘れた。朧気な才能を天気と一緒に変わらせて、凡人のフリが得意だね、ねえ、いったいどこから来たの?なんて、夢の中でしか言えないから。追い炊きしたお...
散文詩

枕のように、やわらかく天使(Your angel exists in your brain)/二枚貝(双川望)

著:二枚貝(双川望)  鐘の音が鳴る、何かが始まっていく、何かが終わっていく、速度、速度、速度、桜の花びらが落ちる速度、飛行機雲が生じていく速度、花が開くときの速度、雪の結晶のその一粒が落ちていく時の速度、宇宙が膨張していくときの速...
川柳

GLITTER DISC-Remix/水埜青磁

執筆者:水埜青磁消失点は誘拐しました 川です 被・YOU 風はほめことば 非・MINE 日記には栄養があるからね 脚をくずして海岸めくこどものパーティー 能面の替刃には栄養がない 非在の合図 きみのダンスが映...
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