執筆者:精神外傷ちゃん
君へ
残春、向暑も過ぎて、春にはあんなに持て囃したくせに、今ではもう誰も桜のことなんか話していない。そんな無常もさびしくはないけど、けれど永遠に、君の永遠になりたかった、それは全く嘘じゃないのに、あの日駆け出せなかった私は何が間違っていたのかな。
ピンク色の甘い蜜を持つ躑躅にも桜にもなれなかった私の、何が悪くて何処からやり直せばよかったのかも分からないから、ただ愛さたかった気持ちだけが残って、ごめんって、許されたい思いだけが残って、それが叶わない理由は、たとえば目に見えてわかる罪なら私の顔とか、肉とか、ああ、やっぱり生まれてこなきゃよかったな。
皮ひとつ裂けばおんなじキモい人間なのに、愛される側と愛されない側があるのはやっぱりヘンで、それでも遅延性の毒が効くのは君の皮膚や口腔に触れられてからの話で、だから、ただ一夜でいいから君に触れたくて、そしていつまでも君の中に残りたくって、必死だったの。
今は自傷のようにロックを聴いて、夏になったらしたいって言った約束を一人で叶えて過ごしてる。ねえ、天神祭は終わったよ、白い浴衣は似合わないから無理だった、そうめんはピンクだけ集めたよ、フェスのカレーは辛かった、ふわふわのかき氷だってもう作れるよ、隣にいてよ。腕を切るのはやめたよ、半袖でデートもできる、君が嫌いなら向日葵だって手折ってあげるよ、それで二度と太陽が上らなくなったら、線香花火を永遠にしよう。ねえ、だからお願い、隣にいてよ。

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